HACCPは、事業者の規模に応じてHACCPに基づく衛生管理(大規模事業者・と畜場・食鳥処理場向け)と小規模事業者向けのHACCPの考え方を取り入れた衛生管理の2種類が用意されています。小規模事業者は、個人経営の飲食店や小規模な食品製造工場などが対象ですが、一口に小規模事業者といっても飲食店・ホテルや旅館などの宿泊施設・食品加工工場など多種多様な業種があり、それぞれ衛生管理自体も多種多彩なものになります。厚生労働省の公式サイトでは各業界団体が作成した手引き書をダウロードできるようになっているので、自社や自分のお店が該当する業界団体の手引き書を利用するのがおすすめです。基本的に、小規模事業者は該当する業種の業界団体の手引き書を使用して衛生管理をすることになるわけですが、手引き書は各業種や各業態の危害要因についての解説か行われていますし、衛生管理を実行するための衛生管理計画書や手引き書のひな型などもあるので参考にできます。

なお、手引き書の内容を理解することでHACCPの考え方を取り入れた衛生管理を始めることができます。衛生管理計画表は、利用する事業所の業種および扱う食材により変わるので厚生労働省の業界短大の手引き書を参考にされると良いでしょう。作業工程で確認すべきポイントには、なぜ必要なのか・いつ実施するのか・どのような方法で行うのか、問題が発生したときどのような対処を行うのか、これらを踏まえ確認するやり方で行います。